みんなの金融リテラシー

「キャッシュレス社会を考える」 実践授業

高校1年生向けに行われた、「キャッシュレス社会を考える」の授業の様子を紹介します。

貯蓄

saving

貯蓄は、どんな財務目標の達成にも役立つ。快適な老後、家の頭金、新しい車やオーディオなど、目標が何であれ、そのためにお金を蓄えることで達成することができる。一番良い点は、債務で身動きが取れなくなることなしに、目標を達成できること。

しかし、よほどの例外でない限り、望みどおりには貯蓄できていないのが現状ではないだろうか。あるいは、貯蓄は一切していないかもしれない。2013年度の国民経済計算確報によれば、家計貯蓄率(家計の可処分所得に対する貯蓄で、可処分所得から最終消費支出を引いたもの)がマイナス1.3%となり、史上初めてマイナスとなっている。しかし、ほんの少しの事前計画と努力で、貯蓄は可能なだけでなく容易にできるものとなる。

貯蓄を最優先する
貯蓄を最優先すれば、実現の可能性は高まる。退職後の生活、家、車、大学、夢の休暇など、何のために貯蓄をしたいのか、そしてそれが幾らかかるのか、腰を下ろして考えてみよう。それから計画を立ててみよう。

  • 目標を達成したい時期を設定する。
  • 目標総額を、現在から目標設定日までの週、月、または給与期間で割って、スケジュールを設定する。
  • 貯蓄への拠出を、家賃や食料品などの不可避の支出と同様に、慎重に行う。

貯蓄用のお金を捻出する
生活の収支を合わせるだけでも難しく思えるときがある一方、実は知らない余分なお金がある可能性も高い。その余分なお金を見つける方法を例示しよう。

  • 1週間の支出すべてを記録する。何を買っているかや、無くても困らないものを購入していることがわかって驚くかもしれない。
  • 現金で購入する。これは、衝動買いを防ぎ、予算を徹底するのに役立つ。買い物に行く前に、いくら使うかを事前に決めておき、現金で取り分けておこう。
  • 請求額を削減する。交渉すれば、債権者が、金利の引き下げに応じてくれる場合もある。また、電力やガソリンを節約することで、大きな違いを生み出すことも可能。
  • 必要不可欠ではない支出に順位をつける。とても気に入っているものは保持し、リストの最後にあるアイテムは取り除こう。
  • お弁当を持って行く。もしくは、家で夕食を作る回数を増やそう。外食すると、費用もかかるので、貯蓄に回せたかもしれないお金を費やしてしまうことにもなる。

自分自身への支払いを優先する
恐らく、家主や電力会社など、まず他人への支払いを先にしたいと思うだろう。しかし、貯蓄をすることで自分自身への支払いを優先することが不可欠である。あなたの財務状況を維持したり自分が満足できる生活のために必要なことは行ったうえで、他の支出に対するお金の配分を行おう。おそらく、必要なものすべての支出を補うのに十分なお金が残されている場合が多いはず。

実際、こういうことは銀行に相談するとよい場合もある。銀行に頼んで、預金口座から貯蓄用口座やマネーマーケット、投資信託、その他の口座に自動的